【対象年齢:3歳〜】

おしいれのぼうけん

ふるたたるひ、たばたせいいち作

童心社 1974年


名作おしいれのぼうけんである。現在でも本屋へ行けばベストセラー絵本として陳列していないところはないのではないだろうか。

保育園の先生がミニスカートを履いていたり、おしおきに押入れに閉じ込めるなど現代の視点ではありえない設定だが、現代風に改悪されることなくオリジナルが愛されているのは、それだけ物語が秀逸だからだろう。

 

主人公のひとりはさとしと言って、私と同じ名前であることと、切れ長の目をもっているところなど、まるで私をモデルにしたのではないかと錯覚するくらいである。もちろんまったく関係がないが、その類似性が私が好きだった理由のひとつには確実になっている。

 

お仕置きで入れられた押入れが異世界に繋がっている。押入れはナルニアのクローゼットのようなわかりやすいゲートウェイの役目を果たしているわけではない。しかしいつの間にか魔法が働いてさとしとあきらは冒険をしなければいけなくなる。ねずみばあさんの国での冒険は子どもなら誰しもわくわく興奮することだろう。

 

何度も何度も読み聞かせてもらい、文字が読めるようになると何度も何度も自分で読むようになる。絵本とは本来こうあるべきである。