せなけいこさんの作品は時代を越えた普遍性があるように感じます。
それはいつの時代にみても古びることがなく、流行に流されないオリジナリティの高い作品だからでしょう。
またイラストにそぐわず内容がなかなかにハードであるという点も好感が持てます。読者に迎合しない姿勢もまた読みつがれる理由のひとつなのかもしれません。
本書の場合、要するに「早く寝なさい」という意味を込めているのですが、寝ないとおばけになってしまうという脅しではなく、寝なかったので本当におばけになっちゃったというオチで終わるのです。初めて読んだ時はおいおいマヂかと思ったものですが、子供向けとしてはこのくらい強烈なほうがインパクトがあって響くのかもしれません。
しかしながらこれを読んであげたからといって、お子さんが早く寝るようになるという淡い期待はもってはいけないと付け加えておきましょう。無限に繰り返し読まされること必至です。
まあ短いからいいんですけどね。