
I'm hungry!
子守をしていると腹が減る。
午前と午後に公園で過ごしている間、ぼくが一緒に走り回っているわけではないのにやたらと腹が減る。駆けずり回る子どもたちの後ろをのろのろついていくだけなのに腹が減る。
なぜ大して運動をしていないのにこんなにお腹が空くのか。
子どもたちの相手をしていてぼくはちょっとだけシークレットサービスの気分を味わっている。とくに2歳児については片時もそばを離れず、不測の事態を未然に防ぐべく常に注意を払い続けている。
地面に落ちているタバコを拾わせてはいけない。ガラスの破片も同様だ。遊具エリアで子どもたちが密集する場合は誠に気疲れする。子どもというのはどの子もなにも見ていない。ありとあらゆる方角からノーモーションで飛んでくるパンチを避け、ときに身を挺して防がなければならないから、本音をいうとあんまり遊具エリアで遊ばせたくない。しかし子どもがやりたいと言えば行かざるをえないのである。
世の中のSPだとかシークレットサービスだとかいう職業のひとはきっとこういう感覚なのだろう。この常に神経を研ぎ澄ましていないといけないのは実にエネルギーを使うのだと思う。
だから今週はなんだかやたらと腹が減るのだ。きっとケビン・コスナーも腹が減ったに違いない。