
野生のカブトムシを息子に見せてやりたいという夢が実現したのが前回のパート1である。カブトムシ以外にも様々な昆虫を採取してぼくも息子も満足した冒険だったが、ひとつだけ心残りがあった。
それは、クワガタを捕まえていないということだ。
よし今度はクワガタを捕まえに行こう。時間は少ない。お盆を過ぎれば昆虫たちの夏は終わってしまう。行くなら今しかない。あまりの猛暑がぼくをたじろがせたが息子とぼくの夢を叶えるために、もう一度冒険に出た。
今度の森は以前より遠い。朝4時に起きて日が昇る前に街へ繰り出す。むあっとする空気の中を泳ぐようにして駅へ向かった。電車は始発だ。

森の入り口の原っぱでトノサマバッタを捕まえた。イナゴよりもずっと大きいバッタは迫力満点。さあ、森の奥へ!

カマキリを見てみたいって言ってたね。ほら、今キミの手にカマキリがいるよ。

カマキリの抜け殻だってほらこのとおりさ。


セミはたくさん捕まえたけど、ヒグラシはまだだったね。ぼくもヒグラシなんて何十年ぶりかしら!

森は深いぞ。そしてどこまでもクヌギが続いていくよ。さあ、いよいよだ。いよいよだよ!

まずはコクワのお出迎えさ。ほら、あっちにも、こっちにも、コクワがたくさんいるよ。どんどん捕るよ!

そしてついに!お父さんの執念が実ったぞ。これだよ、これ。息子よ、これがノコギリクワガタだよ。冒険の結末としては文句ないね。サイズも悪くない。俺たちやったぜ!
目的だったクワガタに加えてカミキリやカナブンや様々な昆虫を捕獲して今回の冒険も大成功だった。息子よ、来年はミヤマクワガタを目指そうではないか!