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いずこのうちも(ママ閲覧禁止)

先日、久しぶりに会うママ友とよく会うママ友と一緒になった。もしぼくがママなら同じ輪に入って会話に花を咲かせるところであるが、どうも会話をもたせることができなくて滑り台を上り下りする子どもを見守っていた。

 

二人はぼくの後ろでおしゃべりをしていて、その内容がぼくの耳にも届いてくる。なにを話しているのかと言えば、子どもを不必要に怒鳴ってしまうことがあるという話らしい。自分の精神状態が不安定なときに些細なことで子どもを怒鳴りつけてしまうのだという。そうそうあるあると答えているところを見ると共感を呼んでいるようだ。

 

男の場合理屈でわかっていても実感を伴わないからなかなか理解しづらいところであるが、女性は精神状態に波があって気分が晴れたり落ち込んだりする。そのマイナスの気分のときに、普段なら怒らないようなことを子どもがするとイラッときてつい怒鳴ってしまう。そしてあとで怒鳴ったことを後悔するのだという。聞き手がそうそうわかると言っているのは会話を続けるためのあいの手なのか共感なのか判断に迷うがたぶん両方なのではないかと想像する。

 

まあどちらでもいいのである。重要なことは、余所のママたちも同様であるということをパパたちが知って少し安心することにある。この二人の会話のみにあらず、イベントなどで話を聞いているとどうも多くの家庭で同じように怒鳴り案件は発生しているようだ。うちだけではないということがわかれば少しばかり心が楽になるし、パパ同士の共感も一層深まるだろう。

 

もしあなたの妻が子どもたちに怒鳴っていて、ちょっと言い過ぎなんじゃないかなあと思った時、いずこのうちもあることなんだと心落ち着かせるとともに、子どもたちへのフォローをあなたが後でするようにしよう。妻へのフォローもしたほうがよいが、これはタイミングを間違えるとミイラ取りがミイラになるので慎重にされたし。