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洗濯機じゃムリ!

 

どうしてこんなに汚いのか。どうしてこんなに土だらけになるのか。

 

息子の靴下のはなしである。息子が一日履いた靴下はつま先とかかとが真っ黒というかまっ茶色になっている。とくにつま先がひどい。白い靴下だとつま先だけ茶色の靴下のように色が違う。白くない靴下も同様だろう。ただ見えないだけだ。

 

 

 

それだけ外で元気よく遊んだ証拠と言えば聞こえがいい。実際娘の靴下も休日は真っ黒になる。晴れていれば森へ繰り出すからである。だから汚すことに怒ったことは一度もない。ただ、ここまで土がつまっていると洗濯機だけで落とすのはムリだし、その上ほかの衣類が被害を受ける。だから帰宅したら靴下はお風呂場に入れるように言っている。

 

 

 

さて、風呂に入るとまずその靴下の洗濯にとりかかる。洗面器に入れた靴下をお湯で軽くもむだけでお湯がコーヒー色に染まる。それを一旦あけてもう一度お湯をいれて今度は石鹸でつま先やかかとを重点的にこする。それから手でひたすらもみ洗いというかこすり洗いをする。すると洗面器のお湯が泥水になる。誇張じゃなくて文字通り泥水になる。石鹸が入っているので白濁してカフェオレ。飲んだら死ぬ。

 

 

 

お湯を何度か取り替えてもみ洗いを続けると土汚れは結構落ちるものである。最後に靴下を絞って洗濯機に投入する。それからようやくぼくは自分の体を洗い始めるのである。これ毎日の日課である。休日はこれにその他の衣類も加わる。乾燥した畑道は土埃がすごいのである。子どもたちは土埃が舞えば舞うほど喜んで駆けずり回るからである。スヌーピーに出てくるキャラクターでいつも泥だらけの子がいる。お風呂にはいってきれいになってもすぐに泥だらけになってしまうあの子である。うちの子たちを見ているといつもそのキャラクターを思い出す。

 

 

 

ちなみに洋服は水を含むと重くなるし、絞るのも一苦労である。こういう作業が子どもの世話と言えるのかどうかわからないが、いつか懐かしむときがくるような気がしてせっせと洗うのである。